京の小径

京都のローカルな話題の備忘録。

新緑の毘沙門堂 -春の特別公開-

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新緑の眩しい5月のゴールデンウィークに、

山科の毘沙門堂へ行ってまいりました。

 

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急勾配の階段、手すりを持たなければこわくて登れません、^-^;

 

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大きな「毘沙門堂」の提灯が出迎えてくれました。

 

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その左右には仁王様。

 

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ちょうど、春季京都非公開文化財特別公開をしているところでした。

(いや、偶然だったのですが…^-^;)

 

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本殿。

本尊は伝教大師最澄)が

一刀三礼(いっとうさんらい、一彫りごとに三度礼拝をするという意)で

自ら彫ったとされる「毘沙門天」(秘仏)。

何でも延暦寺の仏像を彫った時に出た木で彫られたものだそう。

(もちろん秘仏なので見ることは出来ません。)

 

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本殿の次に向かったのは霊殿。

霊殿内陣障壁画は、昨年の7月から修復をされていたらしいです。

ふだんは仏像などを安置する厨子がその前に置かれている為、

この障壁画は見ることが出来ません。

今回、その修復が終わり、(厨子が移動されているため)

こうして見る機会を持つことが出来ました。

(なので、今回の公開のあとは、次の修復までまた見ることが出来ません…

次の修復は、それこそ百年以上先の話になるとか…。)

というわけで、とてもいいタイミングで

毘沙門堂を訪れたということにだったみたいです。^-^

この写真の楽器を持っている天女は「飛天」、

そして写真はありませんが、

「迦陵頻伽(かりょうびんが)」も描かれていました。

(上半身が人で下半身が鳥という仏教に伝えられる想像上の生き物)

 

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あと、霊殿には八方睨みの龍が天井におりました。

この龍はお線香の煙が苦手で、朝、見ると涙をながして畳がぬれていたそうです。

それで、青い円で取り囲むことで龍を守ったのだとか。

そうしたら、その後は涙を流すことはなかったという謂れが残っているとか。

 

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霊殿と宸殿をつなぐ渡り廊下。

 

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瓦の文様。これまた初めて見る文様です…。

(お分かりになるかた、いらっしゃいますか?)

 

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閼伽井。

 

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宸殿Ⅰの九老之間襖絵の机の絵は、

見る角度によって机の形が変化するという面白いものでした。

(現代で言うところのトリックアート?)

 

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宸殿Ⅱには、円山応挙の鯉図がありました。

この鯉も見る角度で細くなったり、肥えた鯉になったり変化する絵でした。

それによって動きのある鯉になっていて、こちらも面白い絵でした。

(ついでに杉の木目が滝に見えたり。)

 

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これは、宸殿の入り口。

 

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晩翠園。

「心字」の裏文字を形取った池だそうです。

 

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「石刻(せっこく)」という花が咲いていました。

 

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このお庭に面した角のお部屋は「梅の間」と言いますが、

そこは樹と鳥の季節が合わない絵になっているとかで、

「鳥合わず」、つまりこの部屋に通されたら「とりあわない」ということを

通告されたということらしいのです。

襖隔てて反対側の鷺の間は、ちゃんと竹に雀となっているのにねぇ…。

襖1枚隔てて、この待遇の差!

まぁ、なんとも京都らしい、いけずな間なんでしょ、笑。

 

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緑の中にちらりと見えるのは、辨財天。

 

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辨財天の鳥居。

 

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池を渡る橋にはもみじの影が美しく…。

 

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そして奥には行者の滝がありました。

 

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本殿。

 

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なかなか色彩豊かですね。

 

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ねじれている桜の樹発見。

 

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立派なしだれ桜はすっかり葉桜に。

いつかこの桜が咲いている時期に来ることにしましょう。

 

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フリルのような花びらのツツジ

 

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もちろん、普通のツツジも咲いていました。

 

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藤もほんの少しまだ咲いていました。

 

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いちばん西の門。

 

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そして勅使門。

 

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勅使門前の参道は新緑のトンネルでした。

次はこのもみじが赤く染まる頃に来てみたいと思います。

 

(御朱印)

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障壁画の飛天の御朱印をいただきました。