先日、相国寺の秋の特別拝観に行ってまいりました。
実は去年の秋にも訪れたのですが、
その時は方丈が修復中で見られなかったのです。
今年はその大修復が終わり、拝観することが出来ました。
方丈庭。
門の向こうに見えるのは「法堂」。
現存する「法堂」の中では最古の建物。
方丈の中には遠塵斎(江戸文化年間)筆による「法華観音図」が
架けられています。
この菩薩様、実は法華経の経文の文字で描かれているという
非常に細密なものでした。(輪郭がすべて経文の文字なのです。)
杉戸絵 白象図。
方丈の裏にまわると、庭園がありました。
ゴツゴツとして、なかなか荒々しい感じがするお庭です。
実際には水は流れていないのに、
まるで渓谷を流れる荒々しい川のイメージが目に浮かびました。
方丈勅使門。曲線を描く唐破風の屋根。
「方丈」を拝観したあと、「法堂」へ。
法堂の天井には狩野光信によって描かれた鳴き龍があります。
不思議なことに法堂のどの位置から見上げても、
龍にじろりと見られています。
(この看板の写真では、じろり度が今ひとつ伝わりませんが…^-^;
実際には、まるで心を見透かすように龍にじろりと見つめられるのです。)
指定された場所で手をたたくと、まるで龍が鳴いたような音がしました。
その後、開山堂へ。
現在の開山堂は江戸時代後期、桃山天皇の皇后恭礼門院の黒御殿を賜ったもの。
ちょうど紅葉が見頃を迎えていました。
こちらのお庭は方丈のお庭に比べると、穏やかで静かな感じがします。
枯山水の上を紅葉が流れて。
渡り廊下の屋根の飾り瓦は「桃」でした。
相国寺の正式名は「萬年山相國承天禅寺」なので、
瓦には萬年山と記されています。
庫裏。
鬼瓦。
屋根の両側には獅子の阿と、
吽。
紅葉と法堂。
相国寺の秋の特別拝観は12月15日までです。
そして、相国寺承天閣美術館で開催中の「花鳥画展」にまいりました。
この話は次回に。
続きます。