円山公園の南側、八坂神社から少しのぼったところにある「長楽寺」です。
拝みに行ってまいりました。
長楽寺はもともとは延暦二十四年(西暦805年)に、桓武天皇の勅命により
伝教大師(すなわち最澄)を開基として創建された天台宗の別院なのだそう。
その後、法然上人の時代に浄土宗になり、室町時代に一遍上人によって、
時宗に改まったとのこと。
さて、本堂に納められている御本尊は「准胝観音」という秘仏です。
その昔、最澄が日本と中国の航海の途中に船が難破しそうになった時に、
「南無観世音菩薩」と称えると、二匹の龍にまたがった観音さまがあらわれ、
それで波が静まったという伝説から、
二匹の龍にまたがった観音さまの像が彫られたのだそうです。
准胝(じゅんてい)という言葉は、
もともとサンスクリット語の音に当てた字だそうで、
そのサンスクリット語の意味は「仏母」なんだそう。
そして、観音さまが納められている厨子の扉には、
龍、鳳凰、象、獅子の絵が描かれているとのこと。
なお、その厨子は、東福門院和子(徳川秀忠とお江の娘)の御寄進によるものとか。
観音さまの手には紐がかけられて、それが外にまでのばされているので、
その紐にさわると、観音さまの手にふれられるということになるらしいです。
ありがたく紐に触らせていただきました。
境内は青もみじが美しく、秋もきっと紅葉がきれいなことでしょう。
山手の墓地からは、京都市内が見えます。
こちらは庭園。
相阿弥による作庭。
入り口にはヤマアジサイが咲いていました。
前日の夜には御朱印帳のこと覚えていたのに、朝になったらすっかり失念、^-^;
なので、紙に書いてあるものをいただきました。
御本尊御開帳記念の特別公開は、6月16日までです。
それを過ぎると、次の天皇の御即位まで拝めません。
(次の天皇の御即位に自分が生きているかどうかわからないので、
これが最後のチャンスと思って、見に行きました。)
(おまけ)
長楽寺の帰り、長楽館でカフェランチ。^-^
ビーフシチュー、美味しゅうございました。
そういえば、長楽館の名前って、長楽寺から来てたのかもしれない…と、
今頃気づいた次第。
(もともと円山公園は長楽寺の敷地だったらしい。)
もっとも、館の名前をつけたのは伊藤博文だったらしいけれど。
ゆったりとくつろげて、
言葉通り「長く楽しむ館」でありました。^-^
kyonokomichi.hatenablog.com↑以前、行った時の記事。