京の小径

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国宝・東福寺三門 拝観 @ 京の冬の旅「非公開文化財特別公開」

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1月31日特別公開の最終日に、

国宝の「東福寺三門」特別拝観に行ってまいりました。

 

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三門とは、三解脱門のことで、涅槃のために通らねばならない三つの門、

「空門(くうもん)」「無相門(むそうもん)」「無作門(むさもん)」のこと。

 

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この三門は、応永32年(1425年)に

室町幕府四代将軍「足利義持(よしもち)」によって再建されたものです。

日本最古、禅宗寺院では最大の三門です。

高さ約22m、幅25mあり、

大仏様(だいぶつよう)、禅宗様、和様を組み合わせた造りになっているのだそう。

そして、大きな柱は大仏様の形式になっていて、

柱に穴をあけ、そこに木材を通して組むようになっています。

これはまだ太い大木が手に入った頃の様式で、今はもうこうした太い木がないため、

出来ない様式なんだだそう。

 

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柱の下部に四角い穴があいていました。

 

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外側にある四角い柱は、屋根をささえる補強のため秀吉が修理を行った際に

付けられたものなので「太閤柱」と呼ばれているそうです。

 

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正面には、足利義持の筆による大額が掲げられています。

 

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 さて、楼上には、釈迦三十五歳のお姿だとされる「宝冠釈迦如来像」

その左右に善財童子、月蓋長者、十六羅漢像が安置されています。

天井画は明兆(みんちょう)によるもの。

極彩色の飛龍、飛天などが描かれています。

そして、迦陵頻伽(かりょうびんが)は美しいお顔がまだ鮮明に残っていました。

明兆は義持に褒美は何が欲しいとたずねられて、

「境内に桜を植えると修業の邪魔になるから、植えないで欲しい」とお願いしたとか。

なので、今でも東福寺には桜の木は1本もないのだとか。

あと、真ん中辺りの柱にはマカラがいて、東の出入り口の上にも

マカラのお顔が描かれていました。

(マカラはインド神話に出て来る怪魚。

水をあやつる力を持つので龍と同じく火災除けに描かれてるそうです。)

 

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空を映す涅槃池。

 

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カモたちが泳いでいました。

 

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京の冬の旅の公開は1月31日で終了しましたが、

「涅槃会(ねはんえ)」の3月14日〜16日に

また特別公開されるとのことです。

www.tofukuji.jp

 

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東福寺、桜はなくとも、梅は咲いておりました。

今年はほんとに梅の開花が早いですね。

 

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白梅も、甘く香っておりました。

 

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