京の小径

京都のローカルな話題の備忘録。

「玄奘」展@龍谷ミュージアム

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先日、西本願寺の向かいにあります「龍谷ミュージアム」へ行ってまいりました。

 

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目的は「玄奘」展です。

今年は玄奘三蔵の1350年忌にあたるそうで、

薬師寺の出開帳の企画展でした。

玄奘さんというのは、ご存知の方も多いと思いますが、

あの「西遊記」の三蔵法師のモデルになった方です。

でも実際の玄奘さんはどんな三蔵法師だったのか…は、

あまり知らせてないかもしれません。

 

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三蔵法師というのは本来、

仏教の「経蔵」「律蔵」「論蔵」に精通した僧のこと。

三蔵法師は歴史上に何人もいましたが、

やがて三蔵法師といえば玄奘さんのことをさすようになりました。

玄奘さんは天竺への旅の前に、中国を広く旅し、

経典の勉強をされたそうです。

ですが、それでは答えが出ないという問題にぶち当たり、

その答えを求めて、天竺へと旅立ちました。

玄奘さん、26歳のときです。

当時の帝からは出国の許可を得られなかったため、

実は国禁を犯しての旅だったらしいです。

そして19年間、天竺に滞在し帰国。

その後は持ちかえった経典の訳経にとりかかります。

こうして玄奘さんのおかげで

今も私たちはお経を読むことが出来るのですね。^-^

 

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このチケットの像は十一面観音菩薩立像、薬師寺蔵。

今回の展示会では主に薬師寺に伝わる宝物を中心に

展示されています。

薬師寺玄奘さんの弟子、慈恩大師が鼻祖の「法相宗」のお寺です。

なのでこの展示会には、薬師寺のお坊さんが毎日来られていて、

「おぼうさんナビケート」という、

薬師寺のお坊さんによるお話が聞けます。^-^

ちなみにこの「玄奘」展のチケットを持って薬師寺に行くと、

拝観料200円引きになるそうですよ。^-^

奈良薬師寺 公式サイト|Yakushiji Temple Official Web Site

 

そういえば、薬師寺を訪れたのはいつだったでしょう。

薬師寺にも久しぶりに行ってみたくなりました。

 

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企画展|展示案内|龍谷大学 龍谷ミュージアム

 

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「5分で分かる玄奘さんの人生」のリーフレットをお土産に買いました。

玄奘さんの人生がまるで双六のようになっていて、わかりやすい、笑。

そう言えば場内の説明も大きな垂れ幕に大きな字で書かれていて、

わかりやすかった(老眼の目にも優しい…笑)ので、

西遊記に興味のあるお子さんやお若い方も、もちろんお年を召した方にも

興味深く見られる展示なのでは…とも思います。

私が観に行ったときは、授業(ゼミ?)の一貫のような大学生たち、

そして年配の方々…と、二極化してました、笑。

夏休みは終わりましたが、シルバーウィークに、

京都水族館とセットで観に行ってもいいかもしれませんね。^-^

あ、もちろん、帰りに「西本願寺」へというのが、

定番ルートだと思いますが…。

(私たちはこのあと、ランチに行っちゃったけれど、^-^;)

 

西遊記〈1〉天の巻 (斉藤洋の西遊記シリーズ 1)

西遊記〈1〉天の巻 (斉藤洋の西遊記シリーズ 1)

 

 

(おまけの話)

「おぼうさんナビゲート」の話で、薬師寺のお坊さんたちが

ある試験(何の試験だったかは忘れました。^-^;21日かけてする試験だそうです。)

に合格すると、春日大社に参拝されるそうです。

日本人って、たとえお坊さんであっても、

神様への感謝は忘れないということなのですね。

そういえば以前、「ぶっちゃけ寺スペシャル」で、^-^;

高野山もお寺を建てる前にまず神社を建てて、

その地の神様を祀ったとおっしゃっていたなと思い出しました。

日本の場合、まずは神様ありきの仏様なのだなと思った次第。