「平成26年度第50回記念京都非公開文化財特別公開」がはじまったこの日、
冷泉家の特別公開を見にいってまいりました。
冷泉家は藤原定家の孫に始まる「和歌の家」であります。
そして、公家屋敷が元の地にそのまま現存する唯一の建物だそう。
中はすべて写真撮影禁止だったので、
写真はこの看板と外から撮った門の様子だけとなります。
この看板は玄関の様子で、玄関は大玄関と内玄関があり、
内玄関の前には立蔀(たてじとみ)があります。
この立蔀とは、昔は門がずっと開いていたので
玄関の目隠しの役目としてたてられているのだそう。
そして、これは源氏物語絵巻などに登場する平安王朝の遺構なんだとか。
これは道路から撮った門の様子。
門の上には「玄武」がいます。
(どうやら、阿吽になっていたらしいのだけれど、吽しか撮ってきてません、^-^;
ここは道路に面しているので、またの機会に阿吽の玄武を撮ってきますね。)
冷泉家は御所の北に位置するため、「玄武」がこうして飾られているのだとか。
ー☆ー
あとは覚え書きです。
☆台所の梁には「しゃぐま(赤熊)」という藁を束ねたものが飾られていました。
これは祇園祭の長刀鉾に使われていた藁をお祭りの後でいただくのだそうです。
かたちは何やら大きな筆の穂先のようなかたちです。
☆お庭に入ると、「左近の梅」と「右近の橘」
左近の桜ならぬ梅というのは、もともと中国から入ってきたときには、
「梅」だったらしく、その古い形式を伝える形になっているのだとか。
ちょうど橘の実がたわわになっていました。
☆「御文庫(おぶんこ)」と呼ばれる蔵。
天明の大火でお屋敷は焼けても、この蔵だけは大丈夫だったとか。
八百年の間、和歌集などを守り続けていた蔵。
今もここに入れるのは、ここの当主だけなのだとか。
この御文庫には定家の筆による「古今和歌集」「後撰和歌集」「拾遺愚草」「明月記」
そして「古来風躰抄」(藤原俊成自筆)の五つの国宝などがおさめられています。
☆冷泉家は江戸時代「日光例幣使」に任ぜられていたので、
そのときの資料が置かれていました。
お土産にした1冊。
今思うと、国宝5つが入った図録も買ってくればよかったです。^-^;